能代市の市民おもしろ塾でお話し会。参加をいただいた皆さんが楽しそうで、私も面白くなってしまいました。この町にはたくさんの民話が伝わっています。その中でも私は特に…。
実はお声かけをいただいた町には事前に何度も足を運び、民話や昔話を聞き集めて歩きます。能代はたくさんのお話があって連日の取材も本当に楽しかった…。例えば加羅陀山様、木の葉天神物語、吹越の地蔵様、猿木、事故を予告した力士、三頭沼の虎子姫、天狗杉、ナゴメハギ、お伊勢参りした犬、観音様と閻魔大王、火事で焼けた絵掛図…、そんな中で大好きだったのが貧乏神と福の神のお話しです。昔々、能代の田舎に太郎左ェ門と作左ェ門の2軒があって、どちらにも同じ年のアンチャがいて、同じぐらいの田畑を持っていて、同じ頃に嫁っこをもらい、子どもも5人で一緒、じっちゃとばっちゃが亡くなったのも同じ頃でした。が…、その後は作左ェ門のアンチャは田畑を少しずつ売りに出して貧乏に、一方の太郎左ェ門のアンチャは周辺の農地を買って裕福になっていきます。この差は何だったか…。周辺の農民が噂をしていた話しでは、作左ェ門の家には貧乏神が住み着き、太郎左ェ門の家には福の神が住み着いているとのこと…。その原因は夫婦仲の違いだと言うのです。
興味深い民話です。今に伝わる民話には幸せのヒントが幾つも隠されているような気がします。
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