2019年9月20日金曜日

まちづくり日記157



 広報せんぼくに掲載している〝まちづくり日記〟です。9月16日号には「過疎法と新たな地域価値」と題して、私の考えをまとめてみました。お時間のあるときにお読みください。


 現・過疎法が令和3年3月に失効します。そもそも過疎対策は、昭和30年代の高度成長期、地方から都市部に大規模な人口移動が起こったことで、人口が減少した自治体の救援策として法制化されました。当時の過疎は、人口減少で地域の生活水準が劣化したり、生産活動が減退するような状況を定義していました。


 ところで、過疎法は10年間の時限立法として成立しています。最初の過疎法は昭和45年の過疎地域対策緊急措置法、次いで昭和55年の過疎地域振興特別措置法、次いで平成2年の過疎地域活性化特別措置法、そして現在運用する平成12年の過疎地域自立促進特別措置法です。改正の度に用件を新たに見直し現在にいたっています。さて、日本は10年ほど前から人口減少国に転じました。ひと昔前、過疎は農山漁村の問題と受け止められていましたが、現在は大都市部に過疎が拡大しています。総務省が発表の人口推計値では、今年3月と昨年3月の比較で24万5千人が減少しました。秋田県の数市が消滅するボリュームです。さらに河北新報は来年から仙台市が人口減少することを伝え、東京都も令和7年をピークに人口減少が始まると指摘する研究者がいます。この現状下で、国は過疎問題懇談会を中心に、新・過疎法の議論を進めています。先ごろ発表の同懇談会中間報告には、「~国全体が人口減少となる中、過疎地域は先進的な少数社会を目指す~」と、あります。これまでの過疎地域に求めていない、新たな価値、新たな目標です。


 仙北市は、全域が過疎地域に指定されています。これまでも道路改良、温泉施設整備、病院建築などのハード系や、まちづくり活動、公共交通運営費負担金、医師確保対策などソフト系も合わせて過疎債をお借りし、その返済も地方交付税で国から7割程度を支援いただくなど、なくてはならない法律・制度です。令和3年以降の新・過疎法は何としても法制化いただきたいことを強く要望します。と同時に、地域が持つ価値を見逃さない、そんな視点を市民が磨くことも必要だと感じています。この夏、田沢湖刺巻集落が取り組んだ「とある村の夏休み」から、それを教わりました。
※写真は作家・西木正明さんのご生家。


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