2014年5月8日木曜日

新議長に青柳宗五郎氏が就任

今日、市議会臨時会が開催されました。以下は市政報告の内容です。また市議会の体制も決まり、新議長には青柳宗五郎氏、副議長には荒木田俊一氏が、それぞれ就任しました。委員会の正副委員長などについては、後段でご紹介していますのでご覧ください。

◇庁舎整備基本構想について
 庁舎整備基本構想の策定については、今年度企画政策課に庁舎整備推進係を新たに設け、専任職員を配置し作業を進めています。
 構想を策定する際に重視する要件が幾つかありますが、その中の一つに、市財政の健全維持があります。現在、庁舎整備の主財源は、財政的に有利な合併特例債を予定しています。しかし、様々な交付税の改革議論はあるものの、現実的に地方交付税の合併算定替が終了し、一般財源が大幅に減少することは確実です。
 統合庁舎整備の目的は、市民サービスの向上を図ることはもちろんで、この目的を達成することと、まちづくりのセンター的機能の実現、市財政の健全維持など、複数の難題を乗り越えながら構想の策定を進めています。市税や交付税等の状況を勘案すれば、現時点での統合庁舎の好ましい整備手法としては、既存施設の増改築も有力と考えています。基礎的な条件の整理作業を今後も進めます。

◇仙北市防災週間等の制定について
 昭和35年8月3日発生の田沢湖水害、また平成25年8月9日発生の先達供養佛地区の土石流災害で、仙北市は尊い人命を失う辛い経験を重ねました。これら大災害を検証し、また語り継ぐことは、仙北市が進める安全・安心のまちづくりに、欠くことのできない姿勢と考え、8月3日から9日までの期間を「仙北市防災週間」に、また8月を「仙北市災害から命を守る防災月間」に制定することとしました。
 これら週間・月間で様々な取り組みを実施し、広く市民が災害についての防災意識を高め、豪雨・暴風・洪水・火山噴火・地震等の自然災害の減災対策の強化としたいと思います。議会、また市民の皆様には追って事業内容をお知らせしますが、多くの皆様の参加をお願いします。

◇2014年春の叙勲受章者について
 元仙北市角館消防団副団長を務められた高橋昭郎氏と、元仙北市消防団副団長を務められた佐藤富一氏が、消防功労により瑞宝単光章を受章されました。
 この度の受章は、両氏の永年にわたる職務の精励や功績、功労が認められたものです。市民の皆様と共にご苦労に感謝し、心からお祝いを申し上げます。

◇仙北市における生薬原料栽培について
 所得向上策の一つとして、昨年6月から、医療用漢方薬で国内シェアの8割以上を占める株式会社ツムラの指導をいただき、仙北市内での生薬原料栽培の可能性を模索しています。品目の調査では市内農家などの皆様からご協力があり、既に昨年の秋口からシャクヤクの試験栽培に着手しています。
 この取り組みをしっかりと組織的なものにしようと、3月26日には、農家を中心に生薬原料の民間生産組織「仙北市薬草生産組合(佐々木英政組合長)」が設立されました。今年度からはさらに数品目の試験栽培が始まることから、4月18日に都内の本社を訪問し、これまでの御礼や組合設立の報告、また今後の事業展開などについて協議を行ってきました。
 この協議では、双方共に中長期的なビジョンが必要との認識で意見の一致を見ました。そこで先ずは5年程度の区分で事業計画を策定することにしました。計画の策定が終了した後は、生薬原料の安定供給・薬草生産事業の基盤づくり支援などで、株式会社ツムラと仙北市の間で事業協定書などの取り交わしも想定しています。

◇秋田内陸縦貫鉄道株式会社について
 4月17日、北秋田市内で秋田内陸縦貫鉄道株式会社臨時取締役会が開催され、平成25年度の経営見通しと平成26年度の経営計画(案)について協議を行いました。平成25年度も四者で合意している経常損失2億円以内の目標は達成される見通しですが、経営は依然厳しい状況です。
 また会議終了時には、平成23年12月から就任している酒井一郎社長が辞任の意向を表明されました。酒井社長の辞任はこの6月末の株主総会において了承される見込みです。後任の社長については、6月開催予定の取締役会及び株主総会で協議される予定です。

◇火災の発生について
 4月6日(日)午後1時10分頃、田沢湖生保内字造道地内で火災が発生し、住宅(木造一部二階建、約99㎡)を焼損しました。
 火災現場は、住宅が隣接していたことと、発生時に強風があったこと等で延焼が心配されましたが、市民の通報が早かったことで、二階部分の焼損におさえることができました。
 また、4月24日(木)午前4時45分頃、玉川ダム表面取水設備取水ゲートより煙が上がっているとの通報があり、消防署及び消防団がかけつけました。この事案では、取水ゲート凍結防止装置用エアーコンプレッサー1基が焼損しています。
 さらに、4月30日(水)午後6時45分頃、田沢湖生保内字下高野地内で火災が発生し、非住家4棟(物置1棟、堆肥舎1棟、牛舎2棟)約603㎡が全焼、また車庫の一部を焼損しています。
火災発生時、強風のため林野火災に拡大する危険性がありましたが、消防署及び消防団の迅速な消火活動により延焼を未然に防ぐことができました。
 5月6日(火)午前10時25分頃、角館町管沢地内の山林内で高さ2.5mの朽ちた杉が焼損する火災が発生しました。山林火災に拡大する恐れがありましたが、通りかかった住民が消火器による消火活動を行い事なきを得ることができました。
 今後も引き続き各関係機関との連携を図り、火災予防に全力を傾注します。

◇災害時における協定書の締結について
 4月16日、仙北市と秋田県旅館ホテル生活衛生同業組合仙北支部との間で、災害時における宿泊施設を確実かつ円滑に確保する目的のもと「災害時における宿泊施設等の提供に関する協定」を、また25日には、一般社団法人秋田県LPガス協会と、災害時における液化石油ガス及び応急対策用資機材を確実かつ円滑に調達する目的のもと「災害時における液化石油ガス及び応急対策用資機材の調達に関する協定」を、それぞれ締結しました。災害時の対応力の強化が進むものと大きな期待を寄せています。 

◇生活保護の要否判定について
 生活保護の開始申請を受けた際に行う「要否判定」で、定期的な収入を預貯金に二重計上する誤認により、申請を却下していたケースが平成20年度から平成25年度の間に27世帯35件あったことが判明しました。皆様には大変に申し訳のない事態となり、深くお詫びを申し上げます。
 本事案の対象世帯には、福祉事務所が訪問のうえ、謝罪することを検討しています。
 また同様の問題が生じないよう、事務取扱方法を徹底し、再発防止に努めます。

◇子育て支援並びに定住促進に関する協定について
 3月19日、仙北市と株式会社秋田銀行との間で、「子育て支援並びに定住促進に関する協定」を締結しました。
 この協定は、地元に定着し子育てしやすいまちづくりを目指す仙北市と、それを応援し地域社会への貢献を目指す秋田銀行との思いが一致したことにより実現したものです。
 第1弾としては、新金融商品の造成をいただき、3人以上のお子様を扶養している仙北市民を対象に、住宅ローンの金利優遇策として「秋田銀行子育て支援特別金利」がスタートしました。
 今後も教育資金の特別金利等の支援や、雇用・定住支援で検討を加え、さらなる支援メニューの造成を進めたいと思います。

◇株式会社司食品工業秋田工場の企業誘致進捗状況について
 3月25日、地下水調査業務が完了しました。限界揚水量は毎分430リットルで、適正揚水量70%とすると毎分300リットルとなり、目標揚水量毎分200リットルに対し十分な取水ができるとの報告内容です。
 周辺井戸への影響については、調査井戸と60メートル離れた地点での水位変動を観測し、毎分336リットルで24時間連続揚水した場合の水位降下量は10センチメートル程と小さく、約200メートル離れた周辺住民の井戸に対する影響は無いとの判断です。
 また水質に関する調査結果では、水道法における水質基準の原水37項目と食品衛生法の水質基準を満たし、飲用及び食品加工の利用に対し適切な水質と報告を受けました。
 さて用地交渉の状況ですが、水質調査が終了したことで、取得に向け本格的な交渉を続けた結果、過日、全ての地権者から内諾をいただくことができました。地権者の皆様にはご理解をいただき、心から感謝を申し上げます。この後、諸手続を行いながら、6月議会には造成工事および水道管布設工事に必要な予算を計上したいと考えています。どうかよろしくお願いします。
 一方、会社側から、新たに工場から出る残渣を工場地内で乾燥粉砕し、肥料や飼料として使用する資源循環型の施設建設など、環境にやさしい工場を目指すとの方針が打ち出されました。これに関連し、重油に代わってLNG(液化天然ガス)を使用する計画に変更となったことから、再度、設備建屋の設計に取り掛かっている状況です。各設計が出来上がらないと正確な額はわかりませんが、当初計画で15億円の投資額を見込んでいた事業が、総額20億円を超えるとのお話をお聞きしています。
 以上の状況があり、秋田銀行が主体となっての現地法人設立は、もう少し時間を要するとの報告を受けています。

◇仙北市観光大使の任命について
 4月21日、小説家 西木正明さんを3人目の観光大使に、4月29日には、4人目の観光大使としてテイチクエンタテイメント所属、演歌歌手の小桜舞子さんを、5月3日には、5人目の観光大使として音楽プロデューサー、ha-jさんを観光大使に任命しました。
 仙北市出身で直木賞作家の西木正明さんは、第29回国民文化祭・あきた2014開会式・オープニングフェスティバル総合プロデューサー、仙北市実行委員会の顧問でもあり、有識者として仙北市のもつ文化力のPRとともに、多岐にわたり観光振興について助言をいただきたいと思っています。
 神奈川県茅ヶ崎市出身の小桜舞子さんは、2001年に角館武家屋敷通りを舞台とした『恋する城下町』でデビューし、田沢湖をテーマにした『おんなの湖畔』などを歌われ仙北市に縁のある芸能人で、2003年には旧角館町ふるさと観光大使にも任命されています。
 今後、芸能活動を中心とした当市のイメージアップのPRや助言等をいただきたいと思います。また仙北市出身のha-jさん(本名・佐藤肇さん)は、数々の人気アーティストの編曲を手がけ、2010年にはオリコントータルセールスランキング編曲家部門で1位を獲得しています。この度、国民文化祭テーマソングの制作プロデュースや、県内の音楽家と活動を展開しながら、秋田をテーマにした楽曲も制作している音楽家です。
 今後、音楽活動を中心とした芸術的観点からの助言や、当市のイメージアップのPRを行っていただきたいと思います。

◇角館の桜まつり・刺巻湿原ミズバショウまつり・かたくり群生 の郷等の人出について
 角館の桜まつりは、雪消えが例年よりも遅く、開花が遅れるのではと心配されましたが、比較的好天に恵まれ、昨年より一週間早い開花となりました。
 まつり期間(4月20日から5月5日までの16日間)の人出は、開花の遅れでまつり期間が延長となった昨年同時期に比べ15万7千人多く、一昨年同時期で7万6千人多い122万6千人となっています。
 刺巻湿原ミズバショウまつりは、4月12日から5月6日までの開催でした。気温が低めで推移したものの4月中旬には見頃となり、4月末現在で昨年より1万2,500人多い9万2,370人の人出となっています。
 また、八津・鎌足のかたくり群生の郷は、4月19日から5月6日までの開園でした。天候に恵まれたこともあり、4月末現在で昨年より5,050人多い1万1,450人の人出となっています。

◇秋田スギバイオエネルギーセンターの検証について
 はじめに、本施設の稼働状況が計画値に達していない現状をお詫び申し上げます。皆様ご承知の通り、本施設の今後の可能性や継続の是非について判断するため、昨年の6月議会で予算を可決いただき、国内の著名な専門家(国立大学の3教授)による検証委員会を立ち上げ検証作業を行ってきました。同委員の皆様は大変にご多忙の方々だったこともあり、最終の検証委員会が1月25日の開催、その後に報告書の作成となり、提出が3月にずれ込んでしまいました。平成26年度当初予算当該項目の編成に際し、論拠としたい調査と考えていましたが、遅延したことでその役割を担うことができませんでした。重ねてお詫びいたします。
 本日、検証委員会の報告書を議員の皆様にお渡ししましたが、できるだけ早期に、内容について説明や意見交換を行う機会をつくりたいと考えています。ご理解をお願いします。
  なお検証委員会の皆様から、稼働上の改善策として何点かの技術提案を受けています。この内容は報告書にも盛り込まれています。
 これを踏まえ、現在、月島機械株式会社に対し、検証委員会の技術提案に対する対応が可能か否か等、協議を行っています。その回答の内容、また改善策を講じた後に行いたい実地運転のデータ取り、併せて同時進行であらゆる場合を想定した事後対応の在り方も検討し、最も市民の利とできる方針付けを導き出す決意で臨みます。議会の皆様には、遅くとも9月議会まではお示しできるものと考えています。

◇市立角館総合病院改築事業について
 市立角館総合病院改築事業について、実施設計業務は各関係機関との協議等を重ねながら、5月30日まで工期延長して進めています。また農地転用、開発行為申請等各許認可については、土地所有者との協議が整い、認可をいただいています。土地の売買契約についても、全ての用地関係者と契約を終了しました。
 今後は確認申請等各種認可手続きを進める段階となります。

 以上が市政報告です。提案した案件は全て議決・承認をいただくことができました(人事案件の議会選出監査委員は小田嶋忠氏、下延財産区監理委員は藤原房雄氏)。また今議会で決まった新たな議会体制は以下の通りです(敬称省略)。

○議 長 青柳宗五郎
○副議長 荒木田俊一

《総務文教常任委員会》
○委員長 田口寿宣
○副委員長 門脇民夫

《市民福祉常任委員会》
○委員長 伊藤邦彦
○副委員長 黒沢龍己

《産業建設常任委員会》
○委員長 安藤武
○副委員長 高橋豪

《予算常任委員会》
○委員長 八柳良太郎
○副委員長 熊谷一夫

《議会広報編集特別委員会》
○委員長 阿部則比古
○副委員長 熊谷一夫

《議会運営委員会》
○委員長 小林幸悦
○副委員長 真崎寿浩

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