2024年8月28日水曜日

虎子姫と龍の沼


 写真は三頭沼ほとりの龍神祠(能代市)。沼は坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際、水攻めを行うために三頭の龍に命じて作らせたと伝わります。この三頭沼に、いつの頃からか美女・虎子が現れて…。

 虎子が姿を見せた年は決まって豊作でした。それで人々は虎子を作物の神と考え感謝していました。それから少し経ったある年、能代の代官が狩りに来て大きな牝狐を仕留めました。その年、この辺りは死者が出るほどの大凶作になって…。牝狐が虎子だったに違いない、人々はそう思いました。人間の罪深さを悔い、虎子姫稲荷神社を建てて祀ったそうです。

 今日は龍神祠と虎子稲荷神社を探し、何回も沼の周りを巡りました。龍神祠はすぐ見つかりましたが、虎子姫の神社は見つかりませんでした。地元の方に聞いてもよく分かりません。変だなあと思いつつ、自宅に帰ってから文献を読み返すと…、どうも龍神祠に虎子姫神社は合祀になっていたようです。探してもないわけです。

1 件のコメント:

  1. こんにちは。私は Wikipedia で「三頭沼」の記事を執筆しているらんでと言います。
    さて…

    >自宅に帰ってから文献を読み返すと…、どうも龍神祠に虎子姫神社は合祀になっていたようです。

    とのことですが、その文献を教えてほしいのですが。私が調べた分では、三頭沼の伝説は柏子所の虎子姫神社と混乱している気がします。『秋田民話集 120選』や『秋田の伝説』では虎子姫神社は柏子所にあると明記していますし。「榊史話」(その当時は三頭沼と柏子所は同じ榊村にあった)でも懐疑的な事を書いています。

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