「それから月日が経ったある日、つぶ太郎は嫁っこもらってくるから、バッチャにシトギ餅を作ってくれとお願いしました。つぶ太郎はこの餅を持って長者様の家に行き、餅を使って器量よしの3番目の娘と結婚しました」。これが大まかなストーリーです。シトギ餅をどう使って結婚したかは、秋田県の民話(日本児童文学者協会編:偕成社)などでご確認ください。ところでシトギ餅とは何か、調べてみると餅米を生のまま粉にして、これをこねて作った皮に餡を入れたものとありました。神様にお供えする餅で、神棚に供した後いろりの灰熱で焼いて食べたとあります。実際に作ってみたら集落に伝わる焼き餅と同じでした。
ジッチャとバッチャの老々世帯、パートナーと出会う難しさなど現代と共通します。と言うことはシトギ餅が若者のキューピット役になるんじゃないか、バレンタインはチョコではなくシトギ餅が正統なのではないか、市内の和菓子屋さんにとって昔話はビジネスチャンスかも知れない、そんなことを考えながら焼き餅を食べています。
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