2009年8月8日土曜日

国のために何が…ロシア③

 ~20歳のジュンは、ジャズトランペッターを夢見てナホトカへ向かう船に乗った。モスクワ、ヘルシンキ、パリ、マドリッド…。温かな家庭、安定した仕事…、そんなものの一切に背中を向けて、自分を賭ける生き方、荒野をめざしてこそ青春なんだ~。五木寛之さんの「青年は荒野をめざす」が、今回の墓参一人旅のモチーフになっている。

 日本を出国してから9日目かけてモスクワに到着。その間、シベリア鉄道で移動中、ロシア語を教えてくれたのは小児科医のアレックスだった。シャーシキ(ロシアンチェス)をしながら彼が聞く。「国のためにお前は何ができるんだ」。答えられない。「自分は郷土の役場で働いている。でもそれは国家のためというわけじゃない…」。アレックス、「だから日本はダメなんだ」。

 言葉が重かった。この旅が終われば、自分は何かを始めなければいけないと思った(ロシア④に続く)。

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