2024年3月17日日曜日

森を出た猿と街を歩く私


 最近の疑問に答えてくれた「運動能」(アンデシュ・ハンセン著)。ウォーキングを初めて3年、実は20キロ減量は大した変化ではなかったのです。それよりも重大な変化は…。

 以前はほとんど歩きませんでした。平日は会議室から会議室へ移動する程度、休日も運動をした記憶が余りありません。近所に回覧板を届ける時も車、買い物もできる限りお店の近くに駐車していました。当時の歩数をスマホで見ると多くて5000歩、少ない日は1000歩を切る日も…。でも、ずっと昔、森を出た猿がそうだったように、人は歩かなければ生きられない動物だったのです。もちろん食糧を調達するとか、危険な場所から遠ざかるとか、色々な理由があったでしょう。それよりも歩くことで脳を育ててきたのだと、それが生理学的に重要だったとハンセンさんは言っています。歩くことで脳から分泌されるホルモンは、精神を安定させたり気力を維持したり危険を回避したり…。歩くことが生き延びる力を生み出す原動力だったと。その脳はほぼ同じ機能で現代人に受け継がれています。つまり街を歩く私は1億2000万年前の猿と変わりなく、歩くことで生きる力を得ることができる、理屈っぽいですが実感しているお話しです。

 同書でハンセンさんは、興味深い科学的実験の幾つかを紹介しています。60歳の被験者を2グループに分けたテストでは、1年間ウォーキングしたグループの全員に脳機能の向上が認められ、加齢による悪影響が抑制された以上に若返った…、そんな分析結果もありました。運動が脳を育て前向きな心をつくる、これ私も同感です。さて森から草原に出た原始人は、1日に1万5000歩くらい歩いていたと推測があります。私は2万2000歩が日課です。勝った!。

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