2021年4月20日火曜日

花を見つける


 内外情勢調査会の秋田支部懇談会に出席。作家・江上剛さんの講話~コロナ時代を生き抜く視点~のアウトラインです。とても大切なお話しです。

 ~日本はいつから備えのない国になってしまったのか。コロナ対策ではマスクもワクチンも後手後手だ。先日の菅総理の訪米は台湾の重要性を明らかにした。これは評価できる。同時に中国と覚悟の時代に入ったと言うことだ。さて国内では、コロナ禍でもうまくいっている会社がある。どうしてだろう…。それは松尾芭蕉の句の「世の人の見つけぬ花や軒の栗」に例えられる。世の中の人とは違う視点、社会を思う心がある会社がうまくいっている。他にはないものを持っている、不要なものは躊ちょなく捨てることだ。私は多くの経営者の取材を行い本を書いている。紹介したい人や企業はたくさんいるが、秋田にご縁がある人では、イトーヨーカ堂を興した伊藤雅俊さんだ。伊藤さんは出兵前は秋田にある三菱マテリアルで働いていた。戦後復員したときも秋田に帰った。その後、上京しヤミ市からスーパーストアを興した。母の言葉が秀逸だ。「お客さまは来てくれないもの。お取引先は売ってくれないもの。銀行は貸してくれないもの」。この思いは他社にはない。伊藤さんは今も言っている。「会社が大きくなることが恐かった。小さな商店でお客さまの喜ぶ顔を見ていたかった」と。ダーウィンが言っているが、大きいもの、強いものが生き残るとは限らない。時代の変化に対応できるかどうかだ。早川種三さんは、明治時代に活躍した実業家だ。企業再建の神様と言っていい。そして人が見つけない花を見つける名人だった。ある時は従業員を励まし続けた。その会社の花が従業員だったから。そして明るかった。リーダーは誰より明るくなければいけない、それが持論だった。

 強みを探すこと、花を見つけること、非効率が付加価値になることも多い。そんな会社だったり組織がコロナ時代を生き抜く。さて、日本はどんな国を目指すのか、どんな花を見つけて、なくてはならない国になるんだろうか~。

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