2017年12月11日月曜日

仙北市議会一般質問の答弁概要①


 今日から市議会一般質問が始まりました。4名の議員の質問で、特徴的だった質疑の内容をお伝えします。

〇佐藤大成議員  
  近年の小水力発電の研究を見ると、今後は大きな産業振興になるのではないかと期待している。鎧畑発電所のみでなく、市内各所で可能ではないか。仙北市としての考え方を伺う。

【市長答弁】
 仙北市の水力発電は、秋田県内全ての水力発電の出力中45パーセントを占めている。県内有数の水資源に恵まれている仙北市だからこそ、私も1期目のマニフェストで新エネルギー・再生可能エネルギー、特に小水力発電の開発を目指した。平成24年から「奥羽山系仙北平野水資源利用調査研究会」(大仙市・美郷町・仙北市)で研究活動を続けてきたが、その中から市内で初の民間電力会社「仙北水力発電株式会社」が立ち上がり、来年2つの水力発電所を稼働させる準備が進んでいた。
 しかし昨年10月中旬、突然に東北電力から「送電設備の容量が足りないため、大規模な増強工事の必要があるので電力の受け入れは保留する」との発表があり、本事業は進みようのない状況に陥った。昨年12月と今年5月に東北電力本社を訪ね、何とか打開策を探ったが改善が見られない。


〇伊藤邦彦議員
 かつて仙北市病院事業の責任者として着任いただいた宮川先生は、その在職中「1自治体で2つの病院経営は無理三昧」だと話されていた。この宮川先生の忠告に当局はどう対応してきたか。

【市長答弁】
 伊藤議員が指摘した宮川先生の発言は、どの場面でのお話しだったか。少なくとも私はそのようなお話を先生が公の場でされた記憶はない。先生は全国自治体病院連絡協議会の副会長だった方で、先生を仙北市でお願いする段階では、確かに全国的には1自治体1病院が理想との議論があることは聞いた。しかし仙北市に着任いただいた後は、広大な行政面積だったり、地域特性をご理解いただき、田沢湖病院・角館病院の2病院を機能分担させ、存続を図ると言う共通認識に立って陣頭指揮にあたっていただいた。両病院とも苦しい運営だが、例え不採算部門であっても地域医療を担う宿命を全うしたい。


〇平岡裕子議員
 学校給食の無償化に取り組む自治体が増える傾向にある。実施には財源の確保が難しいと以前も答弁があったが、給食費の未収金徴収に取組みながら、無償化を考えてみてはどうか。

【市長答弁】
 特に成長期にある子どもにとって、健全な食生活は健康な心身を育み、将来の食習慣の形成に大きな影響を及ぼす。給食は極めて重要な行為ととらえている。仙北市では、子ども達の保護者から児童1食283円、生徒1食319円の負担をいただいている。要保護・準要保護児童生徒修学援助費支給制度で給食費を支給する制度は実施済みだが、多子世帯への減額だと、例えば第3子以降だと現状では小・中学校に115人の在籍がある。さらに全世帯を対象に給食費を無償化した場合は、年間で1億円を超える財源が必要になる。私は、家庭の経済状況で給食費が払えないのではなく、保護者が自分の趣味や娯楽の支出を優先し、その結果として給食費を支払わないと言うことを許すことができない。保護者が子どもへの支出責任を果たし、それが未収金の整理へとつながる状況を確認したい。


〇高橋豪議員
 子育て支援・結婚支援・定住支援について、さらなるメニュー拡大を求めたい。この4年間でどのような政策を実施するか。

【市長答弁】
 子育て支援では、在宅保育事業を強化したい。これまでの子育て支援は「家庭の経済負担を軽減する」考え方だが、これを「子どもたちを支援する」考え方に改める。そして所得制限を撤廃したい。また放課後児童クラブでは施設整備も急ぎたい。結婚支援は来年度から「幸せのキューピット隊」を委嘱したい。民間企業等で営業を担当している方々50名程度を想定している。ひと昔前のお節介おばさん・おじさんのイメージ。移住定住推進では空き家活用の制度も拡充する。空き家情報はもちろん、周辺の利用可能な農地や自然環境、伝統文化もセットでお伝えする手法を検討している。空き家を登録した方には、売買の成約時点で家屋内の不用品を処理する経費の助成なども進める。

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