2017年1月31日火曜日

フードドライブ運動を始めます

 仙北市は一般社団法人フードバンクあきたと連携し、2月1日からフードドライブ運動に取り組みます。フードドライブは、ご家庭で保管されたまま未利用になっている食料品を、地域の生活困窮者や児童・障がい者施設に寄付する活動です。

 皆さんからお寄せいただいた食料品は、フードバンクあきたにお届けし、そこから食事に不自由されている方への支援に活用されます。どれくらいの食料提供をいただけるか、また需要があるかも含め、今回は試行実施として2月1日から2月28日までを期間としました。

 食料品提供のお問い合わせは、市民福祉部社会福祉課(0187-43-1111)嶋村か、市自立相談支援センター(市社会福祉協議会0187-52-1624)まで。

2017年1月30日月曜日

(株)ストロベリーファームのイチゴ栽培

 (株)ストロベリーファームの夏イチゴ出荷数量が、創業4年目で1トンを超えました。前期(平成27年)の2倍に迫る収穫量です。販売額は計画比106パーセントに達しました。

 今日の午後、市役所にお出でをいただいた同社の増田真一・代表取締役と、宮下聡一郎・統括マネージャーからお聞きしました。スタッフの努力で栽培技術を確立できたこと、また販売の大部分を直接販売とし、その契約店舗が前期の4倍に拡大したこと、インターネットでの家庭向け通販が定着したこと、何より品質や食味が認められたこと…、などが好調の要因と言えそうです。

 来期はさらに定植株数を増やし、収穫量と販売額を増加させる計画です。ただ現有施設には限りがあることから、夏イチゴ栽培に興味がある農家等にはノウハウを提供したいと話していました。皆さんどうですか?。

市長と若手職員のミーティングで

 昨年から市長と若手職員のミーティングをしています。本当はこんなセッティングが不要な職場でなければいけないのですが…。今回は主事・主任の皆さん40人が対象です。仕事上の苦悩や改善策、政策提言、プライベートなお話もありました。

 若手職員の横の繋がりを強化し、情報共有に役立てば良いと思っています。また私の考えを直接お話できる機会としても有効です。皆さんからは、仙北市の行政能力がまだまだ足りないことの悔しさや、市民から接遇が良くないとの指摘を残念がっている思いを強く感じました。でも、これだったら大丈夫です!。「それを改善するのは皆さん方です。一緒に頑張りましょう」とお話をしました。

 また、「スポーツ施設の貧弱さが課題で、テニスコートや体育館の整備が必要」との意見、「SNSなどの活用で情報の発進力を強化する必要がある」などの意見がありました。一方で財政的な視点からは、「これまで行ってきた政策をスクラップしないと、新政策の財源は確保できない」との意見もありました。
 皆さん頼もしい存在に育っています。

2017年1月28日土曜日

仙北市内周遊の1日乗り放題定期便スタート!

   仙北市内(田沢湖・角館・西木)周遊の定期便が始まりました。ご協力いただく交通機関は1バス事業体と5タクシー事業体の6社。どなたでもご利用いただけます。詳しくは、http://www.city.semboku.akita.jp//sightseeing/documents/tazawako-kakunodate_ride_pass_leaflet.pdf

仙北市地域運営体連絡協議会を開催

 仙北市は、平成22年度から地域運営体活動に取り組んでいます。市民が主体となって全域(9地域)に地域運営体を立ち上げ、それぞれの地域特性を活かして、自主的にまちづくり活動を展開中です。昨日はその各運営体の代表者会議でした。

 全ての地域が輝けば、その集合体の仙北市は必ず輝くと言う思いで制度を立ち上げました。活動に必要な財源は市の交付金と自主財源で賄われています。市の交付金は、定額分と調整分(人口等で試算)、事業特性や提案内容で決定しますが、1団体の上限は年間500万円です。制度を立ち上げて以降、運営体や市議会と協議を繰り返し、市が行うべき事業と運営体が行うべき事業などの整理も相当進みました。そして昨日の連絡協議会では、また重要な指摘をいただきました。「本来は市が行うべき事業(例えば地域内の保育園の駐車場舗装)であっても、地域住民が主体となって汗を流す、そんな一体感を高める作業もまちづくりには必要。杓子定規な運用では地域は育たない」…。

 こんな意見が出るぐらい地域は進化しています。

2017年1月27日金曜日

仙北市の演劇大学構想

株式会社わらび座代表取締役社長の山川龍巳さんです。仙北市総合戦略に掲げた“演劇大学構想”の実現に向け、平成29年度のアクションをご相談しました。

 演劇大学は、「会話の力」や「表現の力」、「人間を理解する力」を修学目標の一つに掲げたいこと、もちろんプロの舞台人を育成する役割も担いたいし、地球規模で学生をお迎えできれば、仙北市は国際学園都市になるなあ…、なんて夢を抱いています。今年はそんな夢に共感してくれる応援隊の輪をつくろう、先ずはワーキンググループから始めようと、そんなお話になりました。

 同時に、わらび座の向こう数年間の計画もお聞きすることができました。本当に凄い!です。ワクワクします。お話の中に何度も出てくる「伝統の再創造」は、きっと今後の地方創生のキーワードです。

角館消防署に新・消防タンク車

 昨日、角館消防署に新・消防タンク車が入りました。消火活動で放水準備に時間がかかる場所や水利が十分でない場所でも、自車に積載している水で到着後すぐに放水できます。

 これまで使用していたタンク車は、2トンの水が水槽でしたが、今回配備となったタンク車は3トンまで積載できます。放水活動も5分ほど延伸が可能です。タンクが大きくなった分、60センチほど車長が長くなっています。また電動カッターやLEDライト、3連ハシゴなど装備も充実しています。

 でも、火事を出さないことが何より大切です。皆さん火の用心!!。

出張でお会いした皆さん

 この2日間の出張でお会いした皆さんの中から。大賀(株)の大賀俊介代表取締役、土師和也グループ統括室長、大館市の福原淳嗣市長、台北経済文化代表処の郭仲熙副代表、内閣府の藤原豊審議官、前内閣府副大臣の平将明衆議院議員のお話しを少し…。

 大賀(株)の皆さんや福原市長とは、一昨日の関西企業懇談会でご一緒しました。大賀俊介代表取締役は角館大賀クロージングのトップで、田沢湖マラソンに毎回出場してくれるランナーです。関連事業の拡大プランや、高雄マラソン(台湾高雄市)と田沢湖マラソンの姉妹マラソン構想で話が弾みました。福原市長とは「函館・大館・角館の3Dプロジェクト」の新イメージを共有できました。

 今日の午前は、内閣府の藤原豊審議官と一緒に台北経済文化代表処(台湾大使館)を訪ねました。目的は今年6月に仙北市で開催予定のアジア太平洋温泉会議の内容説明です。その後は衆議院第1議員会館で平将明衆議院議員と懇談。ドローン実運用を加速する国の取り組みをお聞きすることができました。
 周囲も激しく動いています。

2017年1月26日木曜日

温泉×医療=健康増進

 健康と温泉フォーラムで、「仙北市の特区と温泉活用・湯治型ヘルスケア」を紹介。会場は東京文化会館大会議室です。皆さんから多くのアドバイスをいただくことができました。

 平成29年度から始まる「温泉×医療」の取り組みは、仙北市の恵まれた温泉資源を核に、医療や食や文化を丸ごと市民の健康増進に役立てようと言う取り組みです。昔ながらの湯治を現代の需要とマッチングさせて再生し、さらに市外・国外からもお客様を誘導できればと考えています。温泉療法の確立と保険の点数化も狙っています。

 環境省や国土交通省、都道府県、温泉療法医会、全国の温泉経営者など、多彩な皆さんが参加していていました。とても参考になりました。やるぞ!。

2017年1月25日水曜日

自動運転の政府情報

 昨日の日経新聞。自動運転に関する政府情報です。仙北市での実験も想定範囲となっています。

 新聞では、「この2月に開催予定の特区区域会議で小池百合子・東京都知事が、都内大田区の羽田空港周辺実証実験を提案し、仙北市や神奈川県藤沢市、愛知県でも実施する方向付け…」との内容で報道しています。

 この記事の着目点は、人工知能(AI)の遠隔操作を認める規制緩和に触れていることです。昨年11月の仙北市での実証実験が活かされました。

2017年1月24日火曜日

仙北市商工会交流会で東海林諭宣さんが講演

 仙北市商工会の新春会員交流会に出席。一部は会員の皆さんの各賞の受賞式、二部は東海林諭宣さんの講演、三部は祝賀会と言う構成です。東海林さんは秋田市内でデザインやイベント企画などを手がける「株式会社See Visions」の代表です。

 1977年生まれの東海林さん、大学を卒業後に秋田に帰省しました。その後の10年間、秋田ノーザンハピネッツの関連デザインだったり、秋田市亀の町で遊休物件をリノベーションしたり、その取り組みの様子を40分ぐらいお聞きしましたが、う~ん、面白い!。
 「秋田にいる若者も、秋田で楽しんでいるメッセージを広く発信したい」、そんな思いにも強く共鳴できます。亀の町で若者を集める「酒場カメバル」や「サカナカメバール」、「亀の町ストア」など、私も以前から注目していましたが…。そうかあ、東海林さんだったんだあ。


 受賞の皆さんには、重ねてお祝いを申し上げます。また東海林さん、次はお仕事ご一緒したいですね。

2017年1月23日月曜日

庁舎整備で市議会全員協議会

 午前から市議会全員協議会を開会中です。案件は庁舎整備に関すること。田沢湖庁舎を議会や総務など管理部門に、角館庁舎は移転新築して事業部門を集約したいこと、西木庁舎は教育委員会や中央公民などの役割を担いたいとした提案で、協議を行いました。

 新角館庁舎の移転場所は、角館交流センター付近としています。議員からは、新角館庁舎の位置について、交流センター周辺では利便性が疑問とする意見、市民が活用すべきスペースの確保が手薄との指摘がありました。一方で昨年に並列して提案した別案の優位性を主張する議員、また西木庁舎の機能の現状維持だったり、角館庁舎も中町庁舎の改築で現状の組織体制を維持すべきと言う意見、病院跡地(管理棟を含む)の再利用案など、多くの意見交換を行っています。

 私は、「提案した内容はまだまだ検討が必要なレベルです。地域センターのパワーアップを実現し、どこに暮らしていても市民が不便のない状況を作ることが前提です。しかし角館庁舎を一刻も早くに改修する必要性は、議員の皆さんの認識も高いと思うので、どうか前に進める議論をお願いします」と話しました。
 協議会は午後も続きます。

2017年1月22日日曜日

高井有一さんをしのぶ会

    昨日の「高井有一さんをしのぶ会」(共催:仙北市・角館図書館後援会)で、お越しをいただいた中村輝子さん(高井有一さんの奥様)と、塩野米松さん(角館在住の作家で聞き書きの第一人者)の対談が心に残ります。

 そもそも高井さんと中村さんは、共同通信社で一緒に働く仲間でした。塩野さんが「高井さんはお勤めしながら、あれだけの小説を書いています。会社ではどんな様子でした?」と聞くと、中村さんは「会社の仕事を夕方までに済ませ、若いスタッフを連れて飲みに出て、その後に部屋でこっそり小説を書いていたんだと思います。たぶん大変だったでしょうね」と…。しのぶ会の冒頭で、高井文学を解説いただいた秋田県立大学の高橋秀晴・教授は、「高井さんの作品はその数に比べて全く駄作がない作家でした」と話していましたし、新潮社の斎藤暁子・編集長は、「ご人格も作風も、現代では無二の方だと思います」と残念がっていました。
 私の無知で、勝手に思い描いてきた高井さんのイメージは大きく変わりました。高井さんは努力の方だったんだ、もっともっと人間くさくご指導をいただきたかった…。

 対談を聞いて、しばらく角館に近づこうとしなかった高井さんが、第54回芥川賞受賞作品「北の河」を書き上げてから、角館を“郷里”とした心情の変化、少し分かったような気がします。
 高井さん、どうぞゆっくりとお休みください。
※3月31日まで、仙北市・新潮社記念文学館で「追悼館蔵品展~高井有一展~」を開催中です。ご入館をお待ちします。
※本来は文中で高井先生とすべきところです。ご了承ください。

2017年1月21日土曜日

県南美術展は幸せな気持ちになれます

 第39回児童生徒県南美術展(~1月29日)が、仙北市角館平福記念美術館で開催中です。秋田県南部地域の小・中学生から1,010作品を出展いただきました。今日は特別賞の表彰式、そして佐々木良三・審査委員長(国画会・秋田大学名誉教授)の講評でした。

 審査員は佐々木委員長の他、青池恒城・元大曲仙北造形教育研究会会長、小原靖・前大曲仙北造形教育研究会会長、熊谷徹・仙北市教育長、鈴木孝昭・平福記念美術館館長の5人です。佐々木委員長は、「この美術展は、子ども達の創造性を最も重視して審査を行う、国内では余りない美術展です。でも世界の先進国では常識的に行われています」と話していました。また描いた子どもの横に作品を投影し、その素晴らしさを解説してくれました。

 私はあいさつで、「上手いとか下手とか、勝ったとか負けたとかではなく、皆さんの心の中にある大切なモノと向かい合い、正直にそれを伝える努力ができた作品に出会えて、何だか元気が出てきました。幸せな気持ちになっています。皆さんこれからも、自分自身との会話を大切にしてください。」とお話しをしました。

2017年1月20日金曜日

タイ王国と韓国からのお客様

 今週は外国からのお客様が続きました。18日はタイ王国スポーツ庁幹部の皆さん、今日は韓国デグ市から、市議会社会福祉委員会と青少年育成会の皆さんにご来庁いただきました。

 タイ王国スポーツ庁のニッタヤ部長など3人の皆さんとは、スポーツ交流と観光・文化交流の促進で意見交換しました。仙北市は東京オリンピック・パラリンピックでカヌー競技のホストタウンが正式決定しています。そこで「カヌーのナショナルチーム合宿誘致を、ぜひ実現したいと考えています。よろしくお願いします」とお話をしました。皆さんは事前に生保内カヌー練習場を視察していて、「素晴らしい環境です。本国に帰り市長の思いをお伝えします」と答えてくれました。

 韓国デグ市からお越しをいただいた皆さんは、チェ・ジンテ市議やチョン・ヨンファ育成会会長など9人です。仙北市の人口減少対策や移住定住対策、また地方創生特区・近未来技術実証特区の取り組みを紹介しました。そして「韓国には世界有数の企業が多数あります。最先端技術の産業分野で日本進出に興味のある企業とのパイプ役になってください」とお願いしました。また韓国と秋田の直行便就航について、多くの意見交換を行いました。お隣同士です。必ず方法はあるはずです。

2017年1月19日木曜日

中和処理した田沢湖の湖水でメダカを飼育

 昨年の9月21日、秋田県立大曲農業高等学校と仙北市は、農業や環境に係る産業と教育などについて、事業連携協定を締結しました。写真はその取り組みを紹介した秋田さきがけ新聞17面の記事です。

 内容は、田沢湖再生関係事業の中で、同校生物工学部が取り組んでいる田沢湖の水質改善実験の成果や、「電気分解による湖水の中和処理」で生成された中和水を活用し、市内の生保内小学校と桧木内小学校で進むメダカの生息観察の様子です。子ども達の表情がとても生き生きしていてグッドです。

 みんな頑張れ、そしてありがとう!。

2017年1月18日水曜日

予算案づくりは真剣勝負!

 平成29年度の仙北市当初予算案づくりも終盤です。各担当が作成した予算要望書を、財政課がお正月休み返上で集計し、その時点で30億円程度の財源が不足していました。

 その後も事業の見直しや手法の改善を続け、それでも収支バランスが均衡しない状況のまま、今週から市長査定が始まりました。市長査定は予算要望した各担当者に出席を求め、事業の必要性や効果予測、また将来展望など一つずつ取り組みを聞き取り、徹底した議論を行い、その上で予算案に計上するかどうか私が最終判断します。職員も私も難しい判断の連続です。双方が譲らずエキサイトすることも間々あります。さらに後日、予算案に残らなかった事業について、復活折衝の場面も用意されています。真剣勝負と言って良い作業がしばらく続きます。

 予算は1年の設計図です。仙北市民の「今と未来」に役立つ予算案を必ずつくります。

2017年1月17日火曜日

市議会がドローン規制と操作を研修

   昨日、仙北市議会のドローン研修会が開催されました。現状でのドローン飛行に関する航空法等の規制、電波法上の特区の利点などを整理し、さらに実機を使っての操作法も体験しました。

 講師は、株式会社skyer代表取締役の宇佐美孝太さん(佐賀県唐津市出身)です。宇佐美さんは、昨年11月からスタートした「SEMBOKUドローンスクール」の企画運営や講師を務めながら、全国でドローンの人材育成と啓蒙事業を展開しています。昨年7月に開催した「ドローン・インパクトチャレンジ2016」、また12月に秋田市内で開催した「ドロンソン」でも大変お世話になりました。

 議会の皆さんは、今後のドローン活用に大きな可能性を感じています。議会と二人三脚で実運用の道を探ります。

2017年1月16日月曜日

山崎賢人さん出演のCMが今日からオンエアー



 皆さんご覧になりましたか?。ロケは昨年12月に、仙北市角館で行われました。舞台はJR角館駅です。今日からオンエアーです。

あと1ヶ月でモーグルワールドカップ・たざわ湖大会

 いよいよ1ヶ月後に迫った「2017 FIS FREESTYLE SKI WORLDCUP 秋田たざわ湖大会」。コース正面やコースサイドから観戦できるプレミアシート(有料観覧席)は、1月11日(水)から販売中です。今なら購入特典もあります。http://www.akitamogul.com/premieresheet.html#premiresheet

 また、全日本スキー連盟A級公認の「フリースタイルスキー秋田たざわ湖」は、2月4日と5日の両日開催です。この数日の降雪で万全のコース整備が進みます。ワールドカップ前哨戦としても重要な大会と位置づけています。

 たくさんの皆さんのご来場をお待ちします。

仙北市芸術文化章に臼井さんと元野さん

 昨日、仙北市芸術文化協会(山口心海会長)開催の「仙北市芸術文化章授賞式並びに新春の集い」で、臼井良夫さん(文芸:写真左)と元野英雄さん(地域・書道:写真右)のお二人が仙北市芸術文化章を受賞しました。

 臼井良夫さん(角館町川原町)は83歳。教職時代以前から短歌に取り組み、輝かしい受賞歴の持ち主です。毎日新聞「羽後文園」選者、国民文化祭短歌部門中央選者もお務めです。「短歌のコンパクトさが私に似合っていたように思います。継続することが大切だと指導をいただき、これまで取り組んできました。今後は若い仲間を増やしたいと思います」と話していました。

 元野英雄さん(田沢湖生保内字武蔵野)は79歳。田沢湖町総務課長を退職後、教育長を務めた方です。田沢湖芸術文化協会・仙北市芸術文化協会の各会長を歴任されました。昭和61年の田沢湖ふでの会設立に尽力し、現在も会長職を担っています。書道作品展を創設し、会員同士の研鑽の場として、また新人の育成に尽力する中での受賞で、「本当にありがとうございます。大好きな書道の振興に、少しでもお役にたったらと思います」とお話ししていました。

 おめでとうございました。そしてありがとうございます。

2017年1月14日土曜日

仙北市近未来産業創造研修会を開催します

 第2回仙北市近未来産業創造研修会を開催します。事業化ノウハウが詰まった無料セミナーで、日本を代表する講師陣(1月25日は吉井靖さん、26日は櫻井政人さん、27日は山内幸治さん)が登場します。

 吉井靖さん(新潟県佐渡島出身)は、内閣府の地域活性化伝道師で(株)うぶすな代表。放送作家として活動や、東レパンパシフィックオープントーナメントなどスポーツイベントプロデューサー。渋谷ロフトとのプロモーションなどを手がけて来ました。

 櫻井政人さん(東京都大田区出身)は、サラリーマン生活の後、ベンチャー企業・開発モノづくり企業を設立。人脈を活用したビジネスマッチングに多数の実績を持ち、首都圏と地域の連携で地方創生を進める地域連携コーディネーターです。

 山内幸治さん(神奈川県横浜市出身)は、早稲田大学在籍中に企業設立に参画。日本初の長期実践型インターンシップを開始。若手社会起業家のスタートアップ支援を行い、全国でコミュニティ・ビジネスの成功エネルギーとなっています。

 申し込み締め切りは1月20日。会場はいずれも仙北市田沢湖総合開発センター会議室です。詳しくは市役所地方創生・総合戦略室(電話0187-43-3315 またはsousei@city.semboku.akita.jp)まで

近未来技術産業支援協議会と産業振興推進委員会

 昨日は午後から夜まで、仙北市の産業づくりを進める2つの重要会議を連続開催しました。日程が詰まった理由は、何としても平成29年度当初予算に会議の提案を予算化したかったからです。

 先行して開催した「仙北市近未来技術を活用した新たな産業づくり支援協議会」は、今回が4回目の会議で、市内外から職種を飛び越え16人の委員で構成されています。簡単に言うと、特区指定を産業育成に結びつける作業部会です。今年度の目標は全体計画の取りまとめですが、既にドローンや無人自動車走行で実績もあります。今後はソフト分野で6事業、ハード分野で4事業に取り組み、5年間で1,000人の雇用創出を狙います。その手法は次の3つに区分できます。
①インバウンド・マーケット…市外から人と資金とノウハウの誘致で事業立ち上げ
②ローカル・マーケット…市内人材と内外金融機関等の支援で事業立ち上げ
③アウトバウンド・マーケット…市外への販売行為を基本とした事業立ち上げ
 具体のビジネスプランなどは、他の場面で詳しく紹介します。


 続いて開催した会議は「仙北市産業振興推進委員会」です。市内の各分野で活躍する11人で構成されています。平成23年9月に制定した「仙北市産業振興基本条例」の第9条規定に基づき設置されました。同委員会の各委員は、本当に高い問題意識を持ち、広範な産業分野で改善点をズバズバ指摘してくれる方々です。今回の会議では、ユネスコ世界文化遺産登録やミシュラン獲得の広報強化、新築住宅への助成制度の検討、地域ごとの農業振興プランづくり、直売施設の可能性調査、創業支援の拡充、外国人のクレジットカード使用の早期実現、電子入札制度の施行、Wi-Fiの使い勝手の改善など、多数の提案を受けました(クレジットカードや電子入札などは平成29年度からスタートできる見込みです)。総括では次の3点を平成29年度の取り組み重点とすることが決まりました。
①市民に地方創生特区・近未来技術実証特区の内容をしっかり伝えること
②インバウンド観光を進める各事業の予算化
③漢方薬の原料栽培支援を強化できる予算対応


 どちらの会議にも共通した意見は、もっと特区をアピールして参加者を増やす努力をするよう要請があったことです。取り組みの仕方を再検討します。

2017年1月12日木曜日

特区に限り「道の駅」設置者を民間に拡大

 昨日(1月12日)国土交通省は、これまで市町村など公共団体のみとされてきた「道の駅」の設置主体を、国家戦略特区内に限って民間事業者にも拡大する要綱を制定し通知しました。もちろん仙北市も可能となります。ご興味のある民間事業者の方はご連絡ください。

 道の駅を地方創生や災害時の応急復旧活動の新たな拠点施設として発展させ、民間資金やノウハウを最大限活用できるようにするのが狙いです。当面は国家戦略特区で先行的に成功事例をつくり、その後できるだけ早期の全国展開を目指しています。道の駅には特産物などを販売する施設が併設される場合が多く、多面的な経済効果も期待できます。

 内閣府の国家戦略特区ワーキンググループが、多くの時間と情熱をかけて議論してきたテーマでした。

仙北市子ども議会を開催

 仙北市子ども議会を開催。3年前に続き2回目です。市内12の小・中学校のうち、9校の代表者が議員になって登壇しました。思いも寄らない提案、鋭い質問…。印象的だったのは市が目指す「小さな国際文化都市」を、子ども達もよく勉強していることです。さすが仙北市の小さな市民です。

 開会で私は、「皆さんが働き盛りとなる2040年には、市の人口は1万7千人を割り込む推計があります。今から人口対策・産業対策をしっかりと進め、仙北市の未来を明るいものにしたいと考えています。一緒に頑張りましょう」とあいさつ。その後、「人と人のふれ合いを深めるドローンの活用方法」、「わか杉県政体験での提案」、「地域の活性化のために」の3つの提言を受けました。どれも素晴らしい内容です。

 また9校からの質問は、公園整備、農林業振興、内陸線の活性化策、防災、医療、特区事業の考え方、空き家・空き店舗対策、国際文化都市の姿など広範にわたり、答弁時間が足りなくて失礼をした場面もありました。皆さんありがとうございました。しっかりと受け止めました!。

2017年1月10日火曜日

秋田・タイ王国友好協会の定時総会に出席

 西木庁舎で碇沢排水対策合同会議を開催。水上に砂防堰堤事業を導入したいことを説明。その後は急いで秋田市へ向かい、秋田・タイ王国友好協会(石井資就会長)定時総会に出席。昨年タイ王国を訪ねた際にお会いした皆さんにも再会できました。

 バンサーン・駐日タイ王国特命全権大使は、「昨年は10月にプミポン国王がなくなり、12月に新国王ラーマ10世が誕生しました。タイの国内情勢は安定しています。経済は好調で投資機運も非常に高く、2017年は成長率を3~4パーセントを見込んでいます。日本の企業進出も大歓迎です」と話しました。またパッタマ・タイ王国バトミントン協会代表は「スポーツ交流に限らず、文化交流も大いに期待しています。私は秋田が大好きになりました。ホテルを建てたいと考えています」と発言し、会場を大いに沸かせました。

 私は懇談会で、タイ王国大使館や政府観光局の皆さんと立ち話。既に田沢湖と角館は訪問予定があるとのこと。お待ちしています。秋田は魅力に満ちていて、特に冬は美しいですから…。

秋田県・仙北市観光セミナーでの指摘

 本日の午前「秋田県・仙北市観光セミナー」を開催。会場はあきた芸術村です。誘客促進の牽引役をどう仙北市が担うのか、その意志の共有が目標です。JR東日本鉄道事業本部の高橋敦司さん、SMIトラベル(本社:タイ)代表の菊地久夫さんにご講演をいただきました。以下はその概要です。

○仙北市の観光産業の未来(高橋敦司さん談)
 全国で観光産業を地域の起爆剤にしようと取り組んでいる。そんな中で秋田は、また仙北は、他と比べても人口減少が高速で進んでいる。新幹線がいくら頑張って走っても人口はすぐには増えない。だけれどお客様は送れる。私は京都に勝てる観光地を何とか東北で実現したいと考えている。ディステネーションキャンペーンをしたり、都内の各駅に角館の桜のポスターを張り出したり、県立美術館のレオナルド藤田の絵を見るCMを打ったり…。仙北市には他にはないモノが本当に多い。誰にその情報を届けるのか。どう届けるのか。海外から仙北市だけを目指してお客様が来ることは考えにくい。ご当地愛ランキングで見ると、秋田は都道府県別で31位(32.3%)、決して高くはない。ちなみに北海道が1位(61%)だ。これから仙北市に残ろうかどうかを考えている子供たちに、ここで頑張ろうと言って欲しい。この地に誇りを持って欲しい。自慢して欲しい。大事なことは、普段の生活に素晴らしい素材があることを自覚して、それを観光客に感じてもらう、それを子供たちと感じ合う、そんな毎日を丁寧に暮らして欲しい。


○FIT旅行とは?~海外から見た仙北市の個人旅行の魅力~(菊地久夫さん談)
 タイの私の事務所に全国から多くの首長さんがやって来る。タイに渡って46年になった。若い頃は就職試験を受けたことがない。何をやって良いか分からなかった。最初はシンガポールでホテルマンの仕事をした。少し前まで日本は団体旅行が大多数だった。例えば観光シーズンの団体旅行は、受け皿の関係でキャパシティが決まっている。個人旅行だったらシーズンに限らず、イベントに限らず、見たい・やりたいという目的がしっかりしていて、一度知ってもらったら長く付き合ってもらえる可能性も高い。秋田の中で仙北市は恵まれている。新幹線の駅が2つある町が他にあるか。農家民宿、田んぼや川、湖、山…。それが仙北市はスゴイ。著名な観光地があることに越したことはないが、無くても頑張っているところは他にも多い。個人旅行はオフ・シーズンが勝負。仙北市は春から冬まで何でもある。だが仙北市は、経営的に儲けが少ないとやらないとか、アグラをかくような現状はないか。儲ける前に観光客を増やすことが大事だ。個人旅行はゆっくりと自由に異文化に触れる喜びが大きい。時間を贅沢に使えるのが個人旅行の魅力だ。


 ありがとうございました。

2017年1月7日土曜日

列車の中で新春座談会

 今日は秋田内陸縦貫鉄道の車輛貸切りで、仙北市上桧木内集落の新春座談会。北秋田市鷹ノ巣駅の往復で乗車促進運動も兼ねています。行きは市政・県政報告や質疑応答、帰りは懇親会でカラオケも歌っちゃいます。

 市政報告では、ご当地の紙風船あげ(2月10日)が、楽天トラベルの「訪れてみたい日本の冬まつり10選」に2年連続で選ばれたこと、また特区を活用した遊休農地対策に取り組んで欲しいこと、土壌や気候条件で生薬作物(菌類)の生産が見込めることなどをお話ししました。一方で参加の皆さんからは、ラジオ難聴エリアの改善や、納税貯蓄組合の今後の在り方、NHKのど自慢の誘致、特産品の販売所の確保など、ご要望がありました。

 地域で取り組むラズベリー栽培は、加工品の開発も進んでいました。ラズベリージャムを乗せたレアチーズケーキを試食しましたが絶品です。早く販売してください!

消防出初式に子どもたちが参加してくれて

 昨日は仙北市消防出初式でした。午前は武家屋敷通りで分列行進(総勢370名)を行い、その後は角館庁舎前で観閲とお餅巻き。かくのだて保育園の子どもたちが参加してくれて、賑やかな会にすることができました。ありがとうございます。

 式典では、褒章授与で団員に感謝の意をお伝えしました。以下は各賞の代表受賞者の皆様などです。
○秋田県知事賞
・有功賞 柳屋 幸一(第1分団)ほか6名
・永年勤続(40年以上)功労章 油谷 重和(第3分団)
・永年勤続(35年以上)章 佐藤 一(第6分団)ほか1名
・永年勤続(30年以上)章 藤村 治彦(第4分団)ほか9名
・永年勤続(25年以上)章 髙橋 信悦(第3分団)ほか5名
・永年勤続(20年以上)章 村田 英樹(第9分団)ほか12名  
○仙北市長表彰
・永年勤続(41年以上)特別功労章 草彅 良孝(第8分団)ほか2名
・功労章(26年以上勤務) 若松 金男(第6分団)ほか8名
・功績章(15年以上勤務) 田口 芳憲(第2分団)ほか12名
○無火災分団 第1・第5・第2・第3・第8・第10の各分団
○優良分団 第4・第8の各分団
○感謝状 斎藤 良弘ほか9名
○秋田県消防協会長表彰 第1分団3名・第2分団3名
○勤続章(10年以上勤続) 髙橋 和彦(第8分団)ほか16名
○秋田県消防協会支部長表彰 西宮 三春(本部)ほか25名
○精績章 荒川 光典(第7分団)ほか18名


 また新入団者の紹介も行われました。千葉久徳(第2分団)ほか14名です。入団いただき本当にありがとうございます。ケガなく健康でご活躍ください。

2017年1月5日木曜日

「中里のカンデッコあげ」は恐ろしいほどのご利益です

 仙北市西木町の桧木内地区に伝わる「中里のカンデッコあげ」。今年は2月11日に行われます。これ以上にご縁結び・子宝祈願でご利益のあるお祭りを知りません。それはそれは恐ろしいほどです。

 カンデッコあげは中里塞の神の小正月行事です。カンデッコとは土地の方言で鍬(畑を耕すクワ)のこと。人の背丈ほどの長さに編んだシメ縄の両端に、朴(ホオ)の木で作ったミニチュアの鍬と、胡桃(クルミ)の木で作った男根(オチンチン)を結び、これをご神木の桂(カツラ)めがけて投げつける奇習です。畑を耕す鍬と種をまく男根の最強コンビが宙を舞い、上手く桂の枝に引っかかれば、五穀豊穣・疫病退散が叶うと言われています。ここ数十年はご縁結び・子宝祈願の実績が余りにすごく、一部では大変な話題になっています。

 ちなみに、友人の数名がカンデッコあげに参加した途端、結婚しました。長く子どもができなかった夫婦も子どもに恵まれました。私などは昔、広報の取材で毎年お祭に出かけて、ほぼ毎年子どもができました。家内からは「もう行かないで」と懇願されたほどです。
 私はカンデッコあげが秋田県を救うかも知れないと、真剣に考えています。

市役所職員の喜び

 本日の午前中、仙北市新人職員研修会を開催しました。私はあいさつで、「皆さんの仕事は市民の幸せづくりです。必要な基礎知識は、4月になる前に頭にたたき込んでください。この数ヶ月はとても重要な時間です」、また「市役所職員の喜びは、市民の人生をしっかり支え、市民の笑顔があって初めて実感できます。それは皆さんの人生をきっと豊かにしてくれます。ともに頑張りましょう」とお話しさせていただきました。

 今回の研修会は、平成29年度採用予定者11名(一般職は8名で高卒4名・大卒4名、保健師3名)が対象です。一方で退職者数は27名に及びます。このうち、希望者は試験を行い再任用しますが、政策経費を確保するには全体の職員数を増やせない現状があります。少数精鋭で市民要望に応え、同時に到達したい市の将来像の実現に向けて対応が続く毎日です。これはどこの自治体も民間企業も同様でしょう。

 新人育成の成果は、その後の組織の有り様や市民満足度(顧客満足度)に直結します。目前の仕事も大切ですが、次代の担い手育成はさらに大切だと、最近特に強く感じています。

2017年1月4日水曜日

新年のあいさつで

 本日行った「新年のあいさつ」で、次のお話をしました。皆さんにも共有いただきたいと思います。

1.初めに
 平成29年の新春をお祝い申し上げます。昨日は、包括連携協定を締結した青山学院大学の陸上競技部が、箱根駅伝で3連覇を達成しました。とても明るい話題で新年がスタートできました。私も読売新聞本社前でフィニッシュに立ち会いました。今後は協定内容に基づき、学生の受け入れなど既定の事業が進みますが、仙北市としても都内の一等地に活動拠点をいただいた訳で、職員の皆さんはこの強みを最大活用して欲しいことをお願いしておきます。
 さて、市内は全般的に穏やかな年明けでしたが、しかしこの静穏は嵐の前の静けさだと感じています。


2.国際情勢は内外で変革する
 今年は様々な場面で勝負の1年になります。仙北市も秋田県も日本も同じです。今の国際情勢は、荒波に突入する前夜と言った状況です。世界の国々では、内向きな自国最優先政策を主張する政党や指導者が、多くの国民の支持を得る傾向にあります。この事態を私は危ういと感じています。偏狭的なナショナリズムは国際紛争の温床になり、テロリストにとっては格好のターゲットです。内需を生み出す力が残る国であれば、この鎖国政策は一面で的を射たものと言うこともできますが、日本のように人口減少国に転じて10年も経つ国は、国外に生産と消費を依る場面が多く、海外事情が私たちの生活に直接影響をもたらすと思った方が適切です。例えば台湾とのお付き合いは観光分野だけでなく、外交上の経済対策を見ても、対中国・対アメリカ・対ロシア外交の行方を注視する必要があります。また韓国便の再開も含め、秋田県は次の手の準備を進めていますが、これらも含め、国際政治の動向が少なからず仙北市に影響を及ぼすことを意識しながら、発信地がさざ波のボリュームであっても、仙北市にも大きな波動となり押し寄せる覚悟で、身構えをお願いします。


3.今年を産業の再構築元年に
 観光産業の在り様が、市内の全ての産業に大きな影響を及ぼすことはご承知のとおりです。近年の実態は統計分析を見ても、入込客数の増加策に有効打を示せないでいると認識せざるを得ません。もちろん仙北市だけの要因ではないにしろ、これまでの取り組みでは拡大基調に乗せることが困難です。しかし仙北市は、他市町村が羨むほどの素材に恵まれています。これに加え、さらに昨年末は「角館祭りのやま行事」がユネスコ世界文化遺産に登録となり、ミシュランの格付けでは星2つのエリアが2ヶ所、星1つのエリアが3ヶ所、星なしで3ヶ所がWEB版で紹介されました。本編のミシュラン・グリーンガイドにも搭載が予定されています。グリーンガイドは、世界で最も支持される旅行ガイドですが、特に欧米人の利用が多いことから、今年からはアジア戦略に加えて、欧米対策を強化する必要があると考えています。また都市農村交流・インバウンド対策では、昨春のオーライ!ニッポン大賞に続き、ディスカバー農山漁村の宝で特別賞を受賞しました。仙北市は既に全県で半数の外国人滞在者数になっていますが、県内レベルでの思考は取り組みに甘さが出ます。これは改めてください。常に一段高いターゲットを設定するのが私の仕事の流儀です。次の目標は東北で一番です。時間は多少かかっても必ず実現できます。
 さて、今年は世界文化遺産の登録を機に、「曳山会館」の姿を示す年です。また多くの自治体と協力し合いインバウンド対策を特化する年です。秋田空港はもちろん、大館能代空港・函館空港・仙台空港・そして各空港の所在自治体と一緒に、函館・大館・仙北市角館の3Dプロジェクトを立ち上げます。これは、空港のない仙北市でも、空港の恩恵があると言わせる取り組みになります。
 重要な視点は、これらの秀でた優良パーツをどうやって地域の経済再生に繋げるかです。まさに知恵の出しどころです。果敢に挑戦してください。なかなか成果が出なくても、これは誰も咎めません。しかしエラーを恐れて何もしない、そのような姿勢を私は許容しません。肝に銘じて職務にあたってください。
 農林水産業は大きな転換期を間もなく迎えます。米政策の見直しでは、30年産米から行政による生産数量目標の配分がなくなります。農家の皆さんは大変な不安を抱えています。しかし考えようによっては、自由に米をつくる時代がやっと来たと言うこともできます。売り先さえ確保できれば、米は再び仙北市の戦略的作物になり得ます。この後の観光対策で必死に観光客実数を増やし、訪れる方々に米を食べてもらう仕組みをつくる、そんな目出しの政策が必要です。これが実現できれば、輸送コストや手数料を差し引かれることなく、農家所得の増大に寄与できることが見込めます。
 林業や水産業は、米づくりで農家の所得確保が進めば、また新たな活路を見出すことができます。今年は国立公園や県立公園の施設整備が進みます。この動きを確実なものとするためにも、(株)モンベルとの連携協定が必要でした。野外活動を市民リクリエーションの核に据え、全国のアウトドア派が挙って仙北市に来るようになれば、木炭需要も増えます。日本一の炭焼き技術は担い手の確保も見えてきます。渓流釣りでお出でになる方々が増えれば、アユなど放流事業を充実しながら、養殖業も新たな段階にステップアップすることができます。殿様アユの安定供給も実現します。
 職員の皆さんは心の中で、「何だ、あれこれ言っても、みんなタラレバか」と思うかも知れません。そのとおりです。しかしこの思考こそ全てのスタート・ポイントです。職員の皆さんには、もっともっと「タラレバ」的思考を巡らせて欲しいと強く思っています。同時に思考回路をワン・ウエイからツー・ウエイ、スリー・ウエイに複次化してください。「こうなれば、次はこれができるんじゃないか」とか、「ここに辿り着くには、先ずここから始めよう」とか、そんな意識を片時も忘れないでください。そうすれば仕事は創造的になります。楽しくなります。
 地方創生特区・近未来実証特区の取り組みは、国家の大切な役割を担っていますが、何より仙北市の産業構造の転換に有効でなければなりません。仙北市民が良かったと思えない事業に意味はありません。今年もビック・プロジェクトや著名企業との事業連携などが目白押しです。それは経済対策である他に、市民や私たち自身の意識改革を進める助けになるはずです。秋田県の前進力にも不可欠な戦略だと考えています。


4.市民の安心安全と健康維持・増進に取り組む
 市民生活の基本は安心・安全な毎日です。それをどうやって担保するか、行政の役割はここにあると言い切っても過言ではありません。市民の皆さんが、心身ともに健康を維持するための仕事が行政サービスです。そこで、先ずはある資源を活用する手法として、本格的に温泉を活用した健康の維持と増進対策を始めます。全国で人気の温泉に恵まれた仙北市です。これまで最も身近で、それ故か軽視してきた感のある温泉と言う存在、湯治と言う文化を、医療と連携して高次活用する仕組みづくりです。市民のヘルスケアーを第一番に、また外部からも訪れたいと思わせる新たな観光素材として磨き上げをします。必ず次代の仙北市の売りになります。この現場は田沢湖病院を中心に、市内の診療機関から協力をいただくことを想定しています。この初動作業と位置付ける西木温泉のクリオンプールが再開間近です。これまで関係部署の皆さんには大変ご難儀をかけましたが、さらにフィールドを広げ、健康をキーワードに全庁体制で、「医療と食と娯楽」と温泉を組み合わせたメニュー造成を急ぎたいと思います。特区事案になっている外国人医師の診療は、6月を目途に実証実験を行います。国内初の試みで注目度が高い事業です。仙北市が保有する多彩な温泉資源の情報発信として、活用できるタイミングで実施します。市立角館総合病院は4月から業務を開始しますが、新病院の役割の中に、在宅医療や在宅介護などで成果を上げることができるよう、さらなる関係機関との連携構築を進めます。


5.懸案解決に前のめりで全力投球を
 庁舎整備事業に一刻も早く道筋を付けたいと考えています。A案の実現に向けて最大努力し、新市建設計画の変更作業を急ぎながら、同時進行で実効性の高い組織再編を行います。さらにその後、総合体育館・総合給給食センター・また道の駅の検討などが控えています。運動公園などのビジョンづくりも必要と考えています。また女性の働き方改革を進め、女性から、そして子供から支持をいただけるまちづくりに取り組むことが必要です。子育て環境や教育の充実は、人口減少対策としても、また定住対策としても大きな魅力になります。仙北市の方針として明確なメッセージを拡散したいと思います。これを受信していただき、ともに汗をかく担い手が出現しなければ、仙北市に未来はありません。
 玉川温泉の冬期岩盤浴再開は国庫事業の導入で糸口をつくり、田沢湖再生は田沢湖クニマス未来館のオープンで活路を見出したいと思います。
 これまで述べた取り組み姿勢は、皆さんの仕事のほんの一部にすぎません。お話の他、私は常に何事に対しても、機を逃さず、「できることも、できないことも、市民のためだったら何だってやる!」決意で、仕事に向かいます。皆さんもよろしくお願いします。
  最後に、部署に限らない事案で、私が思う上司の在り方について一言申し上げます。特に管理職の皆さんにですが、上司は部下を指導し、育成することが重要な職務です。後輩を自分よりも優秀な行政マンに育てるロマンを抱き、あえてそのための時間を工面する努力をお願いします。また仕事全体の工程管理を怠ることがないよう、改めてお願いをします。
 以上です。皆さんにとって平成29年の365日が、生涯で最も充実し楽しかったと回想できる1年になることをご祈念申し上げます。くれぐれも健康管理にはお気遣いください。

※写真は田沢湖庁舎の様子

2017年1月3日火曜日

箱根駅伝で青山学院大学が3連覇

 第93回東京箱根間往復大学駅伝競走で、仙北市と包括連携協定を締結する青山学院大学(三木義一学長:本部キャンパスは渋谷区)が、往路・復路で優勝し3連覇を達成しました。出雲全日本大学選抜・全日本大学と、今季大学駅伝大会で3冠です。

 私は昨日に自宅を出て、今日は午前中から大手町の読売新聞社前でゴールの様子を見ることにしました。スゴイ混雑で立っているのがやっとでした。最終区間の10区は、鶴見市場交番前からの23キロで、本当はこの辺りの沿道から応援したかったのです。でも勝手が分からず土地勘もなく…。それで、おとなしくフィニッシュで待っていました。

 その瞬間、そして歓声。体が震えるような感動を覚えました。選手はすぐに整列して、膨れ上がった観客に深々とお辞儀をして応えます。素晴らしい若者たちです。こんな皆さんを合宿でお招きできたら、秋田県全体が元気になれるんじゃないかなあ。