2017年11月4日土曜日

クニマス2尾目のへい死について



 一昨日、全国伝統的建造物群保存地区協議会で東京出張でした。会場の都道府県会館に向かう途中で、予想もしないクニマス2尾目のへい死(突然死)連絡を受けました。ショックでした。


 同協議会では、役員会終了後に財務省や文化庁、それに国会議員への要望活動を予定していました。しかし皆さんにクニマスが死んでしまったことをお伝えし、急きょの帰庁をお許しいただきました。何か人的な原因があっては大変と考え、状況確認の会を開催するよう市役所に電話で指示し、18時過ぎに田沢湖庁舎に着きました。既に田沢湖クニマス未来館の大竹敦館長や市担当職員、秋田県水産振興センターの皆さんなどが集まってくれていました。
 確認できたことは以下の通りです。
1.へい死したのは11月2日で性別は不明。全長30.1㎝、体重は336g
2.前日までは遊泳や餌の摂取に異常は見られず、体色の変化もなかった
3.すぐに県水産振興センター研究員が水質調査を行ったが異常はなかった
4.与える餌の量は適切だった
5.エラや皮膚への寄生虫の付着、外傷等もなかった
6.腹部も通常の膨らみで消化不良は考えられない
7.これらの状況から成熟の進行に伴う衰弱死と推定する

 まとめると、このような分析です。大竹館長は、「3歳魚と言うことを考えると、寿命のカウントダウンは既に始まっています。とても残念ですが…」と悲しそうでした。


 70年間、その生態がベールに包まれていたクニマスです。研究は始まったばかりで、今後も多くの困難に立ち向かわなければなりません。秋田県・山梨県、そして関係の皆さんの努力は今日も明日も続きます。

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