2025年11月27日木曜日

地域と学校の協働活動で


 地域と学校の協働活動推進員と地域連携担当教職員の合同研修会。会場は雄物川コミュニティセンターです。仙北市の取り組みを皆さんにご紹介しました。

 仙北市内の小・中学校10校はすべてコミュニティ・スクールです。高橋新子さんは西明寺小学校の推進員、私は西明寺中学校の推進員、また学校代表で半田久樹・西明寺小学校長が実践事例をお話ししました。話題の中心は西明寺小学校が行う地域を交えた運動会です。途絶えていた戸沢氏祭りを運動会に導入し、武者姿の住民が盛り上げる運動会が子どもたちの郷土理解に繋がっています。高校生の応援もあります。来年は中学生が参加するかも…。また西明寺中学校ではフラワーロードづくりが話題になりました。半世紀かけて住民が取り組んできた国道105号のフラワーロードですが、コロナや高齢化で継続できなくなっていました。これを中学生が主体になり、地域の皆さんがお手伝いする協働活動で一部復活が叶いました。

 予算不足・マンパワー不足は、西明寺地域運営体(各種団体で設立した地域コミュニティ組織)が工面してくれました。地域の皆さんは子どもたちの学校生活・地域活動を、一生懸命に応援しています。ありがたい市です。

2025年11月26日水曜日

埋蔵金のお話し


 大仙市協和でボランティア学級研修会。私が思うボランティアの姿をお話しし…、ご当地に伝わる埋蔵金の伝説等も紹介しました。県内には各地に埋蔵金のお話しが伝わっています。

 協和と言ったら荒川鉱山ですが、その一角の畑銀山に伝わるお話しです。〜鉱山に物資を供給する御用商人がいて、商いは大繁盛しました。夫婦に子どもはなく、店を譲るような者もなかったので、妻は夫の死が近づくと巨額の金銀を屋敷の片隅に埋めました。目印はその上に植えたくね垣です。当時から400年が経ちますが、発見された話しは聞きません〜、というもの。畑銀山には鉱山発見の経緯や、母を狼から救った孝行息子のお話しなども伝わっていています。

 埋蔵金のお話しは、他にも院内銀山(湯沢市)、阿仁銅山(北秋田市)、鎌足鉱山(仙北市)などが有名です。これらは経営陣の不正、鉱山師や坑夫の横領などで莫大な財宝が眠っていると言う内容です。摩耶山(秋田県と山形県の県境)の埋蔵金は、山伏の一団が隠匿した莫大な財宝を隠したとされる伝説です。いろんなバリエーションがあって面白いです。

2025年11月25日火曜日

石になったおばこ


 昔むかし、上田沢の源七という大百姓に小夜という娘がいました。いつも小夜は名前ではなく、おばっこ(末っ子の意)と呼ばれて皆から可愛がられていました。そんな小夜には弥兵衛という好きな人がいて…。

 弥兵衛は武士でした。ある年の春、父は「早く嫁をもらいなさい」と言い残し死んでしまいます。弥兵衛は自分を好いてくれる小夜の気持ちを確かめるため、「五月の節句に臼を使いたいので、家まで背負って持ってきてくれないか」と頼みました。恋しい弥兵衛の頼みです。小夜は山の向こうの弥兵衛の家まで、臼を背負って歩くことにしました。しばらく歩き峠にさしかかった辺りで…、なんと荷縄がほどけ臼は谷底に転げ落ちてしまったのです。小夜はどんなに悲しかったでしょう。一人泣き伏し、ついには石になってしまいました。

 弥兵衛はいくら待っても来ない小夜を心配し、小夜の家に向かうことにしました。そして峠の辺りで石になった小夜を見つけます。弥兵衛は自分の浅はかさを悔み、小夜の後を追って石になったと伝わっています。
※このおばこ石は実在します。
※写真はイメージです。

2025年11月24日月曜日

公開まで、あと10日


 娘が制作スタッフの一人です。取材で現地を訪ね戦没者を慰霊し、12月5日の全国ロードショーに向け準備を進めてきました。

 そして父は戦後80年を迎えた今年、市遺族会の青年部で平和の語り部活動の勉強を始めました。戦争の記憶の風化を防ぎ、平和の尊さを次世代に伝承することが目的です。現在の平和な日常は、戦禍に倒れた多くの命の上にあります。忘れてはいけません。

 「ペリリュー楽園のゲルニカ」、どうか皆さまも映画館にお運びください。

武藤鉄城さん


 武藤鉄城さん(1896年〜1956年)は、現秋田市豊岩で生まれ慶應義塾大学に進みました。その後、ご縁があって現仙北市角館で教師となります。考古学や民俗学、スポーツ振興で多くの実績を残され…。

 左の写真は鉄城さんが慶應義塾大学のホッケー部の頃の一枚、右上の写真は鉄城さんの遺品の中にあった熊鈴(たぶん…)、右中は鉄城さんの膨大な下書きや草書を、娘婿の輝亮さんが清書し整理した原稿集、右下は鉄城さんの手書きスクラップブック(昭和3年にホッケーの試合を角館中学校グラウンドで開催した様子)、他にも震えるくらい興味深い伝説、民話、マタギからのインタビュー、郷土史、風習、呪文…、もう鉄城さんとお話しをしているような気持ちです。

 ご家族のご厚意で、直接手にしてページを開くことができました。本当にありがとうございました。この部屋には何日でも居れるなあ。

2025年11月22日土曜日

おにぎりが美味しいぞ!


 大曲支援学校中学部2年の子どもたちが考案しました。「イブコロチャーハンおにぎり」(写真左下:いぶりがっこチャーハン)、「オムチーズボール」(写真右下:ミートボールとケチャップライス)…。

 「ジャケマヨチーおにぎり」(写真左上:サケとマヨネースとチーズ)、「やきたらこバター」(写真右上:やきたらこと醤油バターライス)の4種類。昨日21日から県内イオングループ42店で販売しています。子どもたち8人は大仙弁当プロジェクトに参加して、4月から試作を重ねてきました。販売期間は今月いっぱいの予定です。

 本当にどれも美味しいです。大曲支援学校も同せんぼく校も、多彩な地域活動で頑張っています。皆さんも応援をお願いします。


2025年11月21日金曜日

男鹿の漁師と人魚の恋物語


 秋田県更生保護大会の講演であきた芸術劇場ミルハス。井川町に伝わる人魚伝説を調べていて、男鹿の漁師と人魚の恋物語に辿り着きました。今日はそんなお話しを素材に…。

 男鹿の漁師と人魚の恋物語は次のようなお話しです。〜昔むかし、男鹿の海岸沿いに一人の優しい漁師がいました。彼はある日、浜で網にかかった美しい娘お見つけます。どこから来たのか、いえ名前すら教えてくれません。それでも漁師は傷ついた娘を看病し、すぐにお互い恋に落ち夫婦となりました。そんな夫に妻は、〜絶対に私が一人でいる時は部屋を覗かないでください〜、と約束させます。この申し出を夫は受け入れました。しかし次第に妻の秘密が気にかかり、ある日そっと覗いてみると…、妻は半身が魚で鱗の生えた体の人魚だったのです。正体を知られてしまった妻は、もう一緒にいることはできないと言い残し、海に帰ってしまいました。その後の漁師は、一人で寂しい人生を送ったそうです〜、とこんな伝説です。

 今日の講演は、昔話が現代にどんなメッセージを発しているのか、さまざまな物語を紹介しながら、私なりの解釈をお話ししました。日本の人魚伝説は八百比丘尼さんが有名ですが、彼女は人魚の肉を食べて不老不死になり、それが故に愛する多くの人々を看取った辛い人生を過ごしています。800歳で入滅しますが、その生涯は決して幸せではなかったようです。