2026年10月26日月曜日

雨を呼ぶ鬼の面


 角館のある古い商家に、代々大切に伝わる鬼の面がありました。ある年のこと、秋田はひどい日照りが続き、田や畑の作物は枯れる寸前でした。村人は困り果て天を仰ぐばかりで…。

 そんな時です。商家の主人が伝来の鬼の面を持ち出し、天に向けて高く掲げました。するとどうでしょう。それまでカラリと晴れていた空に黒い雲が広がり、やがて土砂降りのような雨が降り出したのです。この雨で多くの田畑の作物が救われました。村人たちは、「面にはきっと龍神の力が宿っている」と噂し、感謝したそうです。

 面はその後も何度か干ばつから村を救いましたが、商家が暖簾を下ろした後の所在は全く知れません。


1 件のコメント:

  1. 鬼の面もそうですが、角館という場が神話性を高めているように感じます。角館にはたくさんのこのような逸話があるんでしょうね。

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