2025年9月3日水曜日

雷よけ呪文の始まり


 明け方までの稲光と雷鳴で、何度か〝クワバラ、クワバラ〟と口にしたような…。これ、雷よけの古典的な呪文です。1556年(弘治2年)、摂津国の欣勝寺にあった井戸に雷の子が落ちて…。

 その井戸はとても深く、雷の子はどうしても外に出られません。ついに〝出してくれ〜!〟と大声で助けを求める始末…。そんな雷の子に対し、和尚さんはサッサと井戸にフタをして懲らしめます。しばらくして井戸の底から、「和尚さん助けてください。このお寺やお寺が建つ桑原には二度と雷は落としません」との声。ニヤリと和尚さんは微笑み、「よし約束するなら出してやろう」と答え、井戸から救い出し証文を書かせ、天に帰してやりました。

 現在も欣勝寺(兵庫県三田市桑原)には雷井戸が残っています。同じように雷よけにご利益がある神社は全国に数社あって、仙北市西木町西荒井の雷(いかずち)神社もその一つです。
※写真上は三田市文化協会のHPから


0 件のコメント:

コメントを投稿