大仙市神岡中央公民館のおもしろ講座。演題は「農業はおもしろい」です。え?、農業がおもしろい?。正確に言うと…、今でもいろいろ面白いですが、近未来の農業はさらに面白くなりますよ、と。だって…。
講演から〜。「私の小さい頃の記憶です。夕飯時に父母の会話を聞いていると、農業は大変だ、休めない、儲けがでない…、そんな愚痴のオンパレードです。それを聞いて育ったら、米農家は継ぎたくないなと、そんな風に思うでしょ。でも役場職員時代に導入した切り花栽培があたって、一晩で70万円〜80万円の売上げになったりするんです。これは面白いですよ。人間は正直です。儲かったら面白いし続ける元気も湧いてきます。ところで米ですが、今まで国の農政は主食用米の生産量を抑え、米の需給バランスで米価の安定対策を行ってきました。減反は2018年に終わりましたが、カタチを変えて生産を絞る仕組みは残ったままです。でも、これだけ資材費も肥料も人件費も高騰し、米不足と言われる状況の中では米価を据え置きするなんて不可能です。4年前のコロナ時代は中食・外食がダメになって、さらに農業資材の値上がりなどで経費が膨らんで、計算したら農業者の自給が10円だったと言う調査があるくらいです。そんな山や谷を過ぎて、消費者は今まで通り安全安心な国産米を適正価格で食べたいと思っているし、高齢化が進み再生産が年々厳しくなっている農村の実態もよく知っています。消費者にとって令和の米騒動は、生産者の抱える課題が他人事から自分事になった出来事だと思っています」と。
あとは、責任を持って自国の食糧供給を永続可能とするため、国は農業政策の中でも特に農村と集落再生が重要だと、そんな理解が進めば農業は大きく変わります。もちろん米の生産現場として、さらに小さな農家・兼業農家の躍進、結の復活、農村コミュニティや廃れかけた文化の復元、半農半Xの躍進などなど。近未来の農業はやっぱり面白くなりますよ。
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